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 父を見ていると、何よりも手ぬぐいを愛しているのがよく分りました。手ぬぐいの下絵を描いたり、手ぬぐいの本を出版したり、 芝居に行ったり、新内の稽古にいったり、趣味の会の幹事をしたり、忙しいのに楽しそうな父を見てい私も、一緒に仕事がしたいと思い、父に『手ぬぐい店』をやりたいと言いました。
店に入ってからは、雑用からの出発でした。型彫り師さんに父の描いた下絵を持って行ったり、お客様の所に納品に行ったり、徐々に仕事を覚えていきました。
手ぬぐいの下絵は、染めるところまで考えて描きます。型紙を何枚で染めるかを決めて描きます。今でもそうですが、一つの仕事に何枚描いても描き足りない気がして、納得できずに破いては描き、破いては描き、してなかなかまとまらないでほったらかしていた下絵をいつの間にか、父が形屋さんに出して商品にしてそれが売れると、自信がついて、一本売れるたびに自信がついてくるものでした。
父と仕事の打合せ
下絵を描いているところ

 気楽に見える後継ぎも、けっこう辛いところもあります。それは、父と比較される事でした。50年も大好きな手ぬぐいの仕事をしている父と比較されるような実績も、自信もあるわけが無い時に「お父さんみたいになれるかしら?」とか、「お父さんがえらいと大変ね」とか、馬鹿馬鹿しい事と思っても、腹が立つやら、悔しいやら。
後継者も創業者の苦労とまた違った苦労もあると思っていましたが、今は、自分なりに生きていければと考えています。
私は父を誰よりも尊敬しています。そして、教わった事は、もちろんですが、一番伝えて行きたい事は、現役で創作活動に夢中でいる姿と精神だと思います。
尊敬する父と・お店の前で
手ぬぐいは袋にもなります

 店に入った年に町会の青年部に入りました。
青年部の仕事は、交通安全の旗振り、夜警、海水浴、等ありますが、三社祭が一番のメインの仕事です。楽しいお祭りにする為に、毎月青年部会を開き、部員同士のコミュニケーションを深めていきます。
また近隣青年部の人たちとの話し合いもします。 青年部員として、お祭りに参加する事によって町の歴史や伝統、文化と言うものも知るようになり、次世代に引き継がれて行く事と思います。
地域活動と仕事との深い関わりがあるという事もわかってきました。 伝承とは、昔のものを大事にする事だけでなく、その時代に合ったものを残すことにあると思いますし、創作活動を続けて次世代に伝える事が私の仕事だと思っています。

 

 

 

「三社祭」
手ぬぐい
 



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