料理屋は、ただ料理を作って提供するだけではなく、お料理にたくさんの付加価値をお付けします。食べ物屋には単におなかをいっぱいにする食べ物屋さんと、時間と場を楽しみながら食事をする食べ物屋さんがあります。当然値段も内容も違ってきます、その違いは食材やお店の作り(内装)設備、食器等の什器備品、さまざまなことがあります。
お店に大切な事はまずうまいことですが、これが一番評価の分かれるところです。それは人によって値段との比較や価値観が違ってきます。たとえば春先の「初かつお」にしても江戸時代は奥さんを質に入れても食べたいくらいの食材でしたが、今は漁の方法や流通のおかげで簡単に手に入る魚のひとつです、しかし味は江戸時代と変わらず美味です。変わったのは食べる人間の価値観が大きく変わったわけです。
私の仕事は創業当初のお店の味を残しつつ今のお客様の価値観に合う設備と食材を使い楽しい食事をしていただく為の進路を決める仕事です。当然たくさんのスタッフの手を借り、そしてたくさんの取引業者さんとおつき合いをしながら、食材を仕入れ設備を維持し、お客様をお迎えします。
それでは、私のお店でどんな種類のスタッフがいるか、ご紹介します。

 

 

 

 

 まず、店頭にあるお惣菜の天ぷらを販売する人、たくさんのお得意さまのお顔をおぼえていて、手際よく天ぷらを包みます。お店入り口の案内係もお客様を客席にご案内しその日のご予約状況やお客様のご要望にお応え出来るようなご案内をしています。

客席係は全て女性が担当していて、ご注文を伺ったりお料理を運んだり、お店の最前線の一番大切な部署です。

調理の仕事は、衛生・仕入れ・仕込み・食材管理・料理に分類
されますがその中どれをとっても重要な仕事で、衛生は料理人の基本。仕入れは季節と食材を見る目を養います。仕込みは包丁の技術と味覚とセンスを向上させます、ご飯を炊く専門の人もいます。食材管理は食材の無駄の無い使用と保存に目を向けます。調理は全ての技術を結集して、切る・煮る・焼く・揚げる・蒸すどれをとっても真剣にたずさわり、手を抜くことは出来ません。

そして経理総務はお店のスタッフの給料や売り上げの管理事務等、総勢40人のプロフェッショナルがお店を支えています。


お料理ができるまでには、たくさんの人がたずさわっています。

 

 

 

 

 

 これら全てを把握して人選や方向づけをしていくのが私の仕事です。時には築地魚河岸へ行って仕入れをして業者さんから色々な情報を収集し季節の献立を提案したり、お店の装飾を季節で変えたり、接客の方法を教えたり、何でもやります。

 一番大切なことはお客様あってのお店であるということ、そしてスタッフのチームワークと働きやすい職場作りをする事。

 お店の経営には必ずといっていいほど借金がありますが、これも大切な経営管理の仕事です。いかに無理なく返済するか、そして有効な設備や経費に投入するかが経営者の判断です。お店はたくさんの人に支えられ店主一人では絶対に出来ない、野球やサッカーと同じく各ホジションに適材適所の人がいて初めて成り立つ組織なのです。時には歯車であるかもしれませんが、重要な潤滑油でもあり、それを支える主軸やビスでもあります。食べ物屋の仕事はたくさんの人がたずさわってお客様をお迎えする、製造・販売・笑顔業です。