つまみかんざし職人の仕事

その2

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ふく

「ふく」
糊板(のりいた)にならべられた「丸つまみ」「角つまみ」をピンセットを使い、ボール紙で作った台紙に置いてゆき花や蝶の形を作ってゆきます。
この工程を「ふく」といいます。
この「ふく」作業のが、簪の出来ぐあいに大きく影響します。職人の個性の出るところでもあります。とても楽しい作業です。
「花は花の気持ちになって、蝶は蝶の気持ちになってふけ。」と昔の人はいいました。以前、かんざしを売っているお店のご主人に「あなたの作る花は優しく笑ってる。」と表現された事があります。同じかんざしでも、人それぞれ感じ方が違うものですね。
こうした個性は、色々な事に興味を持ち、楽しい経験・うれしい経験・ときには悲しい経験などをして身についてゆく物だと思います。技術だけでは良い職人になれないのだと思います。だから一人前の職人になるには、とても時間がかかるのでしょう。


出来あがった花や蝶は、半日から一日乾燥(かんそう)させます。充分に乾燥したら極天糸(ごくてんいと)で一本にたばね、かんざしの形にまとめあげます。
この作業を「組みあげ」といいます。
花束を作るような感じでしょうか。それぞれのパーツが組み合わさって、いよいよかんざしらしくなって来ました。
組み上げ

「組み上げ」


仕上げ

「仕上げ」
組みあげで一本にまとめたかんざしに、ビラや足(髪にさす部分)を極天糸(ごくてんいと)でしっかりと取り付けます。
どんなに綺麗(きれい)に出来ても髪にさせなくては、かんざしではありません。いよいよ最終段階の仕上げです。
最後に花の中心部に、花芯(かしん)に見立てた「うず巻」を付けて完成です。思い通りに綺麗なかんざしが出来あがると、やはりとてもうれしい瞬間(しゅんかん)です。
ご説明したように「つまみかんざし」作りは全ての工程(こうてい)が手作業で行われ、職人の個性がとても反映(はんえい)されます。今度つまみかんざしを見る機会があったら、そんな事も思い出してみて下さい。




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