つまみかんざし職人の仕事

その1

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 つまみかんざし職人は、かんざしを作るのが仕事です。
 かんざしは何日もかけて作るのですが、
 その作り方を順番に説明しましょう。
 写真に写っているのは私の、父と母です。


かんざしのデザインを考えます。
デザインも職人が考えてつくります。よいアイディアが浮かばない時はとても苦しみますが、
「どんなかんざしを作ろうか?」と考えるのはとても楽しい作業です。
「かんざし作り」で最も楽しく・大変な作業の一つです。


材料の羽二重(はぶたえ)を染めて色をつけます。
七五三用には化学染料を使い鮮やかな色にして、大人用には植物を使って染めてシックな感じの色にします。
この作業を「染色(せんしょく)」といいます。


伸子張り

「糊ひき(のりひき)」
染色した羽二重(はぶたえ)を「伸子(しんし)」を使いピンと張ります。
この作業を「伸子張り(しんしばり)」といいます。
そしてハケを使い、水でうすめた糊(のり)をぬり、乾燥させます。
この作業を「糊(のり)ひき」といいます。
羽二重はとても薄いので「糊ひき」をしないとかんざしが完成してから形がくずれてしまいます。
乾燥時間は天候によって異なりますが、およそ40分から90分位かかります。強い直射日光の下では淡い色は変色するおそれがあるので、うす日の当たる乾燥した日だけしか伸子張りは出来ません。


乾燥した羽二重を折りたたみ、裁断(さいだん)します。
羽二重はすべりやすいので、新聞紙ではさんでおきます。定規(じょうぎ)をあて、丸包丁(まるぼうちょう)でイッキに切ります。
たてに裁断した羽二重を横にして、細かく裁断します。形はすべて正方形。大きさは約2センチ四方です。一本のかんざしを作るのに、色と大きさの異なった何十種類もの羽二重を用意しておかなければなりません。
ここまでが、材料の準備になります。
裁断

「裁断(さいだん)」


つまむ

「つまみ」
細かく裁断された羽二重をピンセットを使い折りたたみます。あらかじめ板の上に糊をのばしておき、その糊の上に折りたたんだ羽二重を並べて行きます。
使っている糊は、皆さんが工作で使うのと同じ糊です。
この作業を「つまみ」といいます。
折り方は、丸くやわらかな感じに折る「丸つまみ」と、力強くシャープな感じの「角つまみ」の2種類だけしかありません。全ての簪はこの2種類の「つまみ」のによって作られています。昔、「ベテランの職人は一日に1万枚のつまみをした」と聞いています。現在でも、一日に2000枚位のつまみをして、「ふいて」(形を作って)います。
(「角つまみ」は「剣つまみ」と呼ばれる事もあります。)




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